お正月ニッポンプロジェクト公式ブログ
「お正月大学」イベントレポート③
・・・「お正月大学」イベントレポートの続きです。
■4時限目 生活科 ~抜き打ちテスト~
ゲストの国分佐智子さんが加わって「お正月大学」の講義が再開されました。
国分さんは今年、二代目林家三平さんとご結婚されたばかり。
「今年は新しい家族と初めて一年を迎えます。林家一門の皆様も一緒で、
何百人分ものおせちを用意するんです。義母(海老名香葉子さん)からは
『覚悟しておきなさい』と言われています」
大所帯がお正月にいただく鰹節を削るところから、海老名家のお正月準備が始まるのだとか。
大変そうですが、国分さんは新しい世代の代表として伝統を受け継ぐ覚悟を語っていました。
4時限目の講師は2時限目でもご登壇いただいた三浦康子先生。
「ここで……抜き打ちテストを行います」
休憩を挟んでリラックスしていたキュレーター候補生たちの間に緊張の波が!
でも、先ほどまでの講義を踏まえた出題だから、大丈夫のはずです。落ち着いて第1問!
「神社へ初詣する際のお参りの仕方は?」
お賽銭を投げて、鈴祓をしてからの作法をおさらい。
キュレーター候補生と国分さんには、前に出て実演回答してもらいました。
正解は「二拝・二拍手・一拝」。全員正解でした!
三浦先生からは「“拝”はもっとも深いお辞儀で、90度近く頭を下げること。
拍手の際は、手を合わせてから右手をずらして打つときれいに音が響きます」という補足もありました。
2問目は「鏡餅の飾り方」。
1時限目、2時限目で年神様の依代という重要な役割を学びましたが、正しい飾り方とは?
さきほどスライドで見た鏡餅を思い出せば簡単ですね。これも見事、全員正解。
「台座になる三方は3つの窓がありますが、後ろ、背の側が閉じるように置いてください。
これは神様のご加護が窓から周囲に出ることを表しています」
「三方の上に半紙を敷いて、ゆずり葉(ウラジロ)、四隅が赤い“四方紅”(しほうべに)、
鏡餅、御幣(ごへい)、昆布、橙(だいだい)と重ねて置きます」
「ゆずり葉はウラジロとも呼ばれ、裏が白いので潔白を意味します。
昆布は“子生”、“よろこぶ”“広布”、橙は“家が代々続く”などの縁起のいい語呂合わせで願を込めています」
続く3問目は「お雑煮の語源は?」。
ここまではこれまでの講義からの出題だったのに、この問題は想定外!
三浦先生の「ヒントは漢字にあります」を頼りに、キュレーター候補生はガヤガヤと相談開始。
回答は以下のように出揃いました。
「雑多な具を煮る」
「地域の食材をいろいろ(雑に)入れたもの」または「武家の料理から」
「食材をいろいろ(雑に)入れて、食に困らない願を込めている」
「さまざまな幸を集める意味」
みなさん、だいたい同じ視点で回答されて、基本的にはこれで正解!
「武家の料理から」という回答も正解。
儀礼的な食事の際、本膳の前菜に「保臓(ほうぞう)」から
「宝雑」「烹雑」とも呼ばれた煮物が出ていたのですが、これがお正月のお雑煮にもつながっています。
4問目は、配られた箸の中から「正しい祝い箸はどれ?」というもの。
これはさきほどの講義で学んだばかりなので、全員正解。
「両端が削られているのはご存じのとおり。また、真ん中が少し太くなっていて、
五穀豊穣や子宝を願う“俵”を意味しているんです」
三浦先生からは、祝い箸のほか、器も特別な気持ちで選びたいという補足もありました。
さすが、日本の伝統への意識が高い「お正月キュレーター」候補生。
全員全問正解した喜びと安心に包まれて抜き打ちテストが終了しました。
■5時限目 家庭科
最後の講義で講師を務めたのは、「お正月ニッポンプロジェクト」事務局長で、紀文食品の山本真砂美さん。
4時限目に引き続いて、三浦康子先生もサポートしました。
「おせち料理の起源は奈良時代の宮廷料理。それが武家社会に伝わって、
江戸時代から一般家庭でも根付きました。本来は五段のお重を使いますが、今は三段重のご家庭が多いですね」
現代に通じる、お重に詰める風習も江戸時代から。
お重には直線にお料理を詰めるのが定例ですが、
“幸せを四方八方に”という願いから八方詰めの場合もあります。そもそも高知県や東北ではお皿に盛る地方があり、一回分をお皿に盛りつけ直していただく風習の地方もあります。お雑煮の具と同じく土地ごとに違いがあるそうです。おいしそうなおせち料理についての講義に、キュレーター候補生の皆さんもさらに興味津々?
「この講義が終わったら、実際におせち料理の試食もございます」
という嬉しいアナウンスもあったこともあり、和やかに講義が進んでいたのですが……。
講義の最中、各テーブルにお重が運ばれてきましたが、「最後に、間違い探しです!」という山本先生の一声!実はこれ、試食ではなく講義の一貫だったんです。
お重には「えびの品数」や「なますは二の重に詰めるもの」「紅白かまぼこは紅が右」
「伊達巻は巻き方が“の”の字になるように」など、知識がないと見つけられない間違いが隠されていましたが、
キュレーター候補生の皆さんは、それらをすべて発見!見事に「お正月大学」の成果が発揮されました!
全問正解に感心した三浦先生からは
「文化を知ってからいただくことで、自分にとっておせち料理の意味が変わります。
お正月行事に込められた物事のつながりを知れば、文化の絆に気づいて故郷に感謝できるでしょう。
文化の継承は日本人の魂を根っこから育てるものです」という締めくくりの言葉をいただきました。
■名刺授与
すべての講義を修了した「お正月キュレーター」候補生……
いや、晴れて「お正月キュレーター」となった一般の皆さんと国分佐智子さんには、
「お正月キュレーター」の名刺が授与されました。
「お正月キュレーター」を代表して、国分さんは
「伝統を知り、実践することで故郷や家とのつながりを実感できます。
ここで学んだことを家で生かせるようにしたいですね。また子どもたちにも伝えていきたい」と
抱負を語っていました。
国分佐智子さん、「お正月キュレーター」のみなさん、
「お正月ニッポンプロジェクト」といっしょに、日本の伝統行事を守り、伝えていきましょう!






